【自分で相続税計算】申告期限を過ぎた場合の対処法

相続税の申告は、相続開始(被相続人の死亡)から10か月以内に行う必要があります。
しかし、何らかの理由で申告期限を過ぎてしまった場合、延滞税や加算税などのペナルティが発生する可能性があります。

本記事では、期限後申告の影響、延滞税と加算税の計算方法、修正申告・更正の請求方法について詳しく解説します。


期限後申告の影響

相続税の申告期限を過ぎると、以下の影響が発生します。

無申告加算税が発生する

期限内に申告をしなかった場合、無申告加算税が課されます。
加算税の割合は、税務署の指摘を受ける前後で異なります。

申告のタイミング無申告加算税の税率
自主的に申告した場合5%(税額50万円以下)or 10%(税額50万円超)
税務署の指摘後に申告した場合15%(税額50万円以下)or 20%(税額50万円超)

延滞税が発生する

納付期限を過ぎると、延滞税が発生します(詳細は後述)。

配偶者控除・小規模宅地等の特例が適用できない場合がある

期限内に申告しないと、配偶者控除や小規模宅地等の特例の適用が認められない可能性があるため、税額が大きくなることがあります。

根拠法令

  • 相続税法 第68条(無申告加算税)
  • 相続税法 第19条の2(配偶者控除)

延滞税と加算税

期限後申告では、以下の2種類の税金が追加で発生します。

延滞税

納付期限を過ぎると、納付が遅れた日数分の延滞税が発生します。

延滞期間延滞税の割合(年率)
納期限の翌日から2か月以内7.3%(または特例基準割合+1%)
納期限の翌日から2か月超14.6%(または特例基準割合+7.3%)

無申告加算税

すでに説明したとおり、申告が遅れた場合に課せられる追加税です。
自主的に申告した場合でも最低5%が課されます。

重加算税

意図的に申告をしなかったり、財産を隠していた場合、税額の35%~40%が重加算税として追加課税されます。

根拠法令

  • 国税通則法 第60条(延滞税)
  • 相続税法 第68条(無申告加算税)

修正申告・更正の請求

修正申告

相続税申告後に誤りが見つかった場合、税務署からの指摘を受ける前に自主的に修正申告を行うと、加算税が軽減される可能性があります。

修正申告が必要なケース

  • 申告漏れの財産が見つかった場合
  • 計算ミスで税額が過少になっていた場合

手続きの流れ

  1. 修正申告書を作成(国税庁の申告書様式を使用)
  2. 不足分の相続税を納付(延滞税が発生する場合あり)
  3. 税務署へ提出

更正の請求

申告後に相続税を多く納めすぎたことが判明した場合、更正の請求を行い、税金の還付を受けることが可能です。

更正の請求ができる主なケース

  • 相続財産の評価を過大に計算していた
  • 特例を適用し忘れていた
  • 二重に税額を計算していた

更正の請求の期限

  • 申告期限から5年以内に税務署へ請求可能

手続きの流れ

  1. 更正の請求書を作成(国税庁の様式を使用)
  2. 税務署へ提出し、審査を受ける
  3. 還付金を受け取る(認められた場合)

根拠法令

  • 相続税法 第31条(修正申告)
  • 国税通則法 第23条(更正の請求)

まとめ

  • 申告期限を過ぎると、無申告加算税・延滞税が発生する
  • 配偶者控除や小規模宅地等の特例が適用できなくなる可能性がある
  • 延滞税は日数に応じて発生し、2か月を超えると税率が高くなる
  • 修正申告は自主的に行うと、加算税の軽減が可能
  • 更正の請求を行うことで、払いすぎた税金を還付してもらえる場合がある

期限後申告になった場合は、速やかに申告を行い、必要に応じて税理士に相談することが重要です。

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